ぼくらの(第5話)

 三人目はびびりまくっている。そりゃそうだ。一人目のサッカー小僧はただ純粋にヒーロー気分を味わうために、二人目のカニ焼きは強者の側に立つ愉悦を求めてジアースを動かした。命を失うなんて条件を聞かされてなかったんだから当たり前だ。でも三人目は違う。知ってしまった。そりゃあ荒れるよなあ。
 5話まで観てきて、だんだんと少年たちの背景もおぼろげにわかってきた気がします。みんなバラバラなのかと思ってたけど、今回のびびりと教師に喰われてる女の子は同じ学校のようですね。
 んでもって軍隊がお出まし。ジアースを何とかしようとしますが何とかできるわけもなく。コエムシの容赦の無さは小気味良さすら感じるほどで、ここまで描写されると、もうどう足掻いてもこのゲームを覆すことはできないんだなと諦めざるを得ません。でも死にたくない。そんなの当たり前だ。死にたくないのに死ななくちゃならない。ラスト、選ばれたことを感知したびびりの上げた絶叫。それはサブタイトルの意味を雄弁に物語る一方、同じ状況に直面した際の、一般的な人間の当たり前の姿を突きつけているようにも思えた。