「二郎團」なる映画がある。チャウ・シンチーっぽい俳優がそれっぽいことをしたりする内容の昔の映画で、なぜだか自分は薄暗くも広大なレンタルビデオ店のホールみたいなところで、悪の組織っぽい指令を受け、その作品の視聴を強いられるのだ。探す。探す。いつしか店を飛び出し、道一面にビデオテープが積まれた下町の商店街のような細い通りを這いずりながら探していく。やっと見つけたそれは、製品版などではなく普通のビデオテープ。背面にシールが貼られ、マジックペンで手書きのタイトルが記入された、自分がかつて捨てたテレビの録画テープだった。それでもようやく見つけたことで安堵していた自分へ、どこからかスズメバチが現れ、襲いかかってくる。テープを放り出して逃げまわる自分――というところで目が醒めた。勿論のこと二郎團なんて作品は存在しないし、この夢の意味も分からないが、スズメバチは午後ローで最近やってたタイトルが意識に残存していたせいではないかと分析する。