SRC(SRCシナリオ感想)

合型和画場話
 灰正さんの完全オリジナル作品。他のあらゆるシナリオをぶっちぎりで超越した、因果地平に存在する何かと形容するのが正しいだろう。一応ストーリーは存在しており、全編を通じワガバンさんが、途中でタマアナくんが、そして最後にバグバライがメインとなって、物語を引っ張るカタチとなっている。ぐつぐつと煮えたぎったマグマを、そのまま差し出されたような困惑は、戦闘パートに突入しても解消されることはない。唯一タマアナ編のみがどうにか通常のSRCっぽさを残していたものの、それもすぐに終わり、怒濤の終局へとなだれ込んでいく。ああ、何もかもが異質で、だけどそこにあるテーマは瞭然という、本当に不思議なシナリオ。しかしSRCを通じた表現という意味で捉えれば、まさしく完成された一つの作品といえるだろう。