スキヤキウエスタン・ジャンゴ

 無国籍アクションもの。源氏と平家の末裔が対立する、平家の落人村が舞台。凄腕のガンマンが現れたことを契機に両陣営が激突し、崩壊するまでの物語。平家の財宝とか、エロとか、名無しのガンマンとか、タランティーノとか、銃弾を刀で切り払うモノノフとか、ごった煮しまくりな映画。つまりはスキヤキということか。全盛期の窪塚系な義経はカッコよかった。観る前から期待値という名のハードルを高くしていなければ、まずまず楽しめると思います。それにしても小栗旬という役者はテレビドラマ、映画問わず無茶苦茶出演しまくってますね。キサラギで初めて存在を意識したかたですが、ふと見渡してみるとそこかしこでした。本人、果たして役柄とか消化しきれているんだろうか、なんて余計なことまで思ったりもしました。ただ、人気もあって勢いもある若い時分にとにかく出まくって経験に換えるってのは、後々で生きてくる筈ですし、事務所もそれを見越しているのかな、なんてね。ジャンゴの話に戻ると、保安官のギャグだと思っていたアレが、底無しの狂気であったことが突きつけられるところは、観終わった後も尾を引きました。ちょっと考えてしまいますね。
まあでも、物語自体は何ら教訓めいたことはない明快な活劇だったので、ちょいエロでも我慢できる向きにはオススメです。ヘンリーは悲哀のあるダサ悪役でした。