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カルバニア物語 (11) (キャラコミックス)

カルバニア物語 (11) (キャラコミックス)

 書店に行った際には常に気にしている作品。新刊を目に留め即購入。私は若い頃、狂ったようにアレもコレもとまんがを蒐集していたのですが、老いた現在では、ジャック・ハンマーがマックシングの後にダイヤモンドボディへと変貌を遂げたように数多のそれを贅肉と断じ、わずかな、高密度の幾つかの作品を追っかけているだけなっております。枯れただけかもしれませんがー。ともあれカルバニア物語は、そんな幾つかの作品の一つ。キモヲタである私とは対照的に「普通」な姉が読み耽っていたのが「エマ」とこの作品なのですが、さらりとした画風とは裏腹に歯応えのある内容と生き生きとしたキャラの描写はもとより、作中に込められた様々なテーマにしても、普通に考えると重く、ややもすれば煙たがられる類のものを物語の中に溶かしていくその匙加減はまさに絶妙というより他なく、歪な方向に発達したセンサーのない者でも虜にしてしまうからこそ、これだけ長く連載(支持)されているのかもなあと思ったり思わなかったりしました。まー私はエキュー萌えるし面白いから読んでるわけなのですがー。