SRC(SRCシナリオ感想)

これが勇者の後日談
 一話完結モノということでちょっとプレイ。壮大な戦いを経て世界を救った勇者様の、その後の物語。
 面白かった。雰囲気が何となしに出てました。
■重箱の隅
・元は勇者だったにしても、今は無職当然でしょ? → 同然
・モモ「超古代魔法を会得者」 → 超古代魔法の会得者
・モモ「結局、気配遮断魔法ぶも全然対処出来てなかったしな」 → 気配遮断魔法にも?
・メイア「そうしたら、世界の半分をくれたやるぞ!」 → くれて
機動戦士ガンダムSEED−白金の翼−・第1話
 ワハク氏のリリースした、過去のリメイクらしい新作版権シナリオ。ガンダムSEEDは分かるのでプレイしてみたけれど、前回とあまり変わっていないような印象を受けた。
「その……ちょいと心配なんじゃ。いや、版権シナリオっていうと、出てくる作品を知らないとダメ、とか、登場キャラを知らないならプレイすんじゃねーっていうイメージがある」
「なんかプレイしても設定わかんなくて置いてきぼりをくらっちまわねェか心配だな」
「フフフ。それはゆがんだ情報です。心配ないです。どれも登場する作品を知らなくても楽しめる、親切な良いシナリオばかりです。私が保証しますよ。さあ! 新作版権シナリオです。プレイしてみましょう」
 ――版権キャラを出すからにはあらゆる説明を省いてもいいんだというのは、誤った認識である。どんな性格のキャラで、この物語においてどういう位置づけをされているのかといった情報を、原作イベントを流用するなどしてプレイヤーに伝えるべきなのである。ただ好きだからポーンと出してみました、みたいな遊びができるのは版権シナリオにおいて書き手も受け手も楽しめる大きな要素ではあるのだが、敵側のエキストラポジションならともかく、物語を牽引すべきキャラでそれをやっちゃダメなのだ。世界が死ぬ。空虚になる。好きなキャラを動かせるのはとても気持ちが良くて、ついつい自分本位で突っ走ってしまいがちになる。ワハク氏がテストプレイをしていてそこに気がつかなかったのは致し方ないことなのかもしれない。しかし残念ながら前作同様、今回も私には反面教師として参考にする以外の価値は見出せなかった。更なる研鑚を期待したい。