江戸の牙(第12話)

 これまでで一番の小悪党を寄ってたかって虐殺しました。要は長屋を地上げして、そこに赤線みたいなのを建てようとしていたんだけど、地主が土地を売らないというので殺害。んでもってその罪を魚河岸の政吉になすりつけた、と。運が悪かったのは政吉が本所方と仲良しだったことでした。本来なら牙として出動するような事件ではないのでしょうが、そこは剣さんの判断にすべてが任されているアバウトな天誅部隊、許せねえとばかりに銀猫一家に襲撃をかけ、その場に先に来て袖の下をもらっていた与力(逃げようとした政吉を斬り殺した人)も巻き添えにぶった斬ってしまいました。政吉を演じたのはせんだみつお。自分でどんどん悪い方向に転がっていくのが観ていてイライラしましたが、よく考えるとリアルな演技なのかもしれません。疑われたら冤罪だろうと獄門になる、みたいな時代で、いきなり渦中に放り出されたら冷静な判断なんてなかなかできないものだろうしなあ。